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    2008年08月21日

    ●MMORPGというジャンルが置かれている状況

     昨年、「顧客1人あたりに対する売上」というお話をしたのを憶えている人はいるかな。

     従量課金、いわゆるアイテム課金制が台頭し始めてから、その1人あたりの使用額は約4300円で100円前後のプラスマイナスはあれど、総じて大きな変化はなく、ほぼ横ばいを続けてきました。
     逆に、月額課金制では年々平均額が少しずつ下がっていきました。これは、月額課金タイトルが減り、従量課金が増えることで相対的に高額な月額課金ゲームを遊ぶ人が少なくなったことと、月額料金が安いライトユーザー向けのカジュアルゲームやケータイゲームが台頭してきたことによります。

     ところが、昨年になってある変化が訪れました。
     従量課金での1人あたりの売上が4600円台と、いきなりおよそ300円上昇したのです。
     今日はこの観点から、業界の変化を見ていくことにします。


     さて、我々が日々遊んでいるMMO(MO)RPGというジャンルは、名実ともにPCオンラインゲームの代表格とも言える存在です。ほんの少し前までは、タイトルを出せば利益が出るという、そんなジャンルでもありました。これは、オンラインゲーム市場自体が導入期から成長期に入り、当時はMMO(MO)RPG以外に「敵」と呼べるほどの強大な勢力が存在しなかったからでもあります。
     そして、UO、DIABLO、エバークエストといった老舗ゲームが長続きしていたことから、MMO(MO)RPGというのは1タイトル当たりの寿命も非常に長いものだと見られていました。
     そのため、開発を伴わず、既に出来上がっている海外開発のゲームをローカライズし、運営を始めた企業が多かったのは言うまでもありません。それが「安易」だったか否かは、その会社のその後によってわかるわけですが・・・

     変化が目に見える形で訪れたのは2006年です。
     調べるとすぐわかりますが、いくつかのゲームがサービス開始直前、ないし直後に撤退となりました。中には開発・提供元会社との企業的問題により開始後僅かな期間で撤退を決めた(撤退しなければならなかった)タイトルも存在します。
     また、運営会社それ自体の動向にもタイトルの売却・移管という動きか現れ、利益の上げられないタイトルを次々と切り捨て始めたわけです。ただし、移管先での運営の頑張りによって息を吹き返したゲームも存在します。まあ、移管される(買い手がいる)ようなタイトルですから当然と言えば当然なのですが。そして、何よりも運営会社自体が撤退するケースが露骨に表れ始めました。

     こういった、非常に短い期間のみ市場に現れたゲームは年々増え続けていると同時に、近年サービスを終了するタイトルのサービス期間が短いという点・・・つまり、息の長いゲームとそうでないゲーム、力のある会社とない会社、言うなれば勝ち組と負け組の二極化が激しくなったわけです。
     その背景には、タイトルが増え競争が激化したが、そのために開発力が分散されたため、1タイトル当たりの開発力が市場の需要に追いつかなくなったということや、我々ユーザーの目が肥えてきて、ダメなゲームはすぐに見限られてしまい顧客が根付かない点も含め、既存のシステムに飽きてしまい始めたところも大きいです。 
     また、オンラインゲームというゲームは「ゲームの皮をかぶったコミュニケーションツール」と称されているように、ユーザー間のコミュニケーションが活発なジャンルでもあります。むしろコミュニケーションがあってゲームがあると考えるべきものです。コミュニケーションが発生すれば、必ず大小様々なコミュニティが発生し、これがユーザーを根付かせる手助けをすることになりますが、ゲームをゲームとしてしか見ていなかった開発陣、そして運営陣が少なからず存在しました。

     もちろん他に様々な原因が絡みますが、大きく今日のMMO(MO)RPGで失敗する原因はこれらにあると考えられます。

     そして、この短期で終わってしまうゲームが出てきたことで、MMORPGは「最初の3か月が勝負」と言われるようになり、ここで大量の固定客を得られるか得られないか、ある程度の利益が確保できるかできないかがユーザーからも注目されるようになりました。
     これらがPSUやRO2などの大型タイトルの失敗につながるのですが、まあ若干別件なので割愛しましょう。(余談ですが、RO2は昨年の新作タイトルでは最大の注目株であっただけに、そこに集まった期待はユーザーにしても他の運営会社やメーカーにしても、他のゲームの比ではなかったことも重要なポイントです)


     さて、ジャンルを区別せず、オンラインゲーム全体で言うと、今日もタイトルは僅かながら増加傾向にあります。ただし、撤退数の増加率はそれの数倍近い勢いで大きくなっています。
     市場自体もまだまだ成長を続けており、業界自体は決して暗いものではありません。
     そういった状況を見れば、市場におけるPCゲームサービスの量はとうに飽和状態を迎えており、明らかな供給過多が続いているのが現状です(と、少なくとも私は思ってます)。これは、PCオンラインゲームを楽しむ顧客の絶対数が伸びない以上はどうしようもありません。
     むしろ、冒頭のとおり、ケータイというライバルの登場はPCゲームには興味のない客を取り込むと同時に、その勢力を徐々に伸ばしているのが現状です。
     その結果、需要に対してタイトルは供給過多になり、ゲームは二極化され、運営会社はより質を重視する戦いへと移行しなければならない状況になりました。これは、ゲームの質でもあり、同時にサービスの質でもあります。
     その中で、PCオンラインゲームはその数自体は横ばいです。減ってこそいませんが、増えてもいません。サービスが開始されるタイトルと同じ数だけ、撤退しているタイトルがいるということです。
     これにいち早く反応したのがスクウェアエニクス等で、ことそのスクエニに関して言えば、先ほどあげたタイトルの売却、ゲーム内秩序維持のための特別チーム(STT)の結成といった「質」の問題に対し取り組む姿勢を前面に出し、ユーザーから信頼を得ることに成功していると言えます。

     そして、ケータイは昨年度男子高校生の所有率がついに約100%に達したことは記憶に新しいニュースです。もともとオンラインゲーム市場の主ターゲットが「16~25歳」という「ケータイ文化層」であったこともあり、今までオンラインゲームに対して注力していなかった多くの企業がこちらへの投資を始めました。今まではPCゲーム専門だった運営企業もまた、ケータイコンテンツへの進出に積極的になっているところもあります。

     その上、これらに加え、ここにきてまた新たなライバルが現れました。
     家庭用ゲーム機をコンソールとするタイプのゲームです。
     特に日本ではXBOX360の代表ソフトといわれる存在となった「アイドルマスター」のような従量課金システムで展開する強力なライバルが出現しました。家庭用コンソール機でのアイテム課金が成功したことは思いのほか業界に与えたインパクトは大きかったのです。
     また、これら家庭用ゲーム機はPCの数段上のセキュリティで守られており、いわゆるアカウントハックのような問題に圧倒的に強い点が上げられる他、PCのような汎用性を持っていないため、不正利用といった問題に対しても強い点が見逃せない点です。これは運営側からすれば余計な労力をカットでき、ユーザーの平等を確保することができるので、PCオンラインゲームよりも運営に際する手間が大きく違う点はありがたい部分です。

     もっとも、こういった状況下においても、利用料金の高いPCゲームの売上は、業界の70%以上を占め、MMORPGを代表とするヘビーユーザー層こそが現状のメインストリームであることは間違いありません。

     何よりもPCゲームのタイトル数が伸び悩むその反面で従量課金の使用額が伸びたわけです。
     人々が価格の安いライトなゲーム等に走っているのに、なぜ使用料金は増えているのでしょうか。もちろん冒頭に出した1人当たりの金額だけではなく、運営会社の収入も向上しています。
     これには大きく3つの理由が考えられます。

     1つは外でのレジャーで使っていた分が、内で使われているという点です。インドア派がよりインドアに、アウトドア派がインドアにという、若年層のインドア趣向が強まりだした点が挙げられます。特に、原油、しいては移動手段に直結するガソリンの値上げが影響しているのは想像するに難しくありませんし、若年層の自動車所有率は今も下がり続ける一方です。

     もう1つが、運営側が「質」に拘りだしたことによる、二極化上辺部へのヘビーユーザーの集中です。
     強い者が生き残り、弱い者が淘汰されていく流れを作り出すユーザーは、より以前よりもさらに上質なゲームに走るようになっています。
     そしてオンラインゲームは「ユーザーによる競争」の世界でもあります。他者より良くありたい、他者より優れていたいという願望をそのまま映し出す世界です。
     RMTの問題にも関わってきますが、アイテム課金制と月額制の絶対的な違いは「労力と結果」が必ずしも一致しない点です。アイテム課金制は、その影響が多かれ少なかれ「金によって左右される」ゲームですから、競争意識の強いヘビーユーザーが集中すれば、より競争は激化し、使用される金額も膨らんでいくのは目に見えています。
     また、より多くのお金を使うヘビー層の反応は顕著ですが、そもそも質の良いものには当然相応の対価を落としてもよいというのはゲームだけではなくあらゆる物に言えることです。
     同時に、二極化が進めば進むほど質の良いものを提供している会社は基礎体力がつくので、色々なサービスを展開しやすいのもここを後押ししていると思われます。
     タイムリーなところでFEZと江頭2:50氏が組んだ「ファンタジーアース エガ」のような、芸能人を巻き込んだイベントが多く見られるようになってきたのも、この部分に関わりがあるでしょう。特にゲームユーザーの多くがアニメ関連の趣向を持つことが多いため、声優とのタイアップを行うゲームは多いです。

     最後の1つが、運営がノウハウを磨きだしたという可能性です。
     アイテム課金が台頭し始めてから大きな変動のなかった今までの学習から、より収益を得られる仕組みや手法が確立されてきたという可能性も大きいでしょう。




     マビノギは4年目に突入し、そろそろ古参組と呼ばれるようなゲームになってきました。元々ネクソンはメイプルストーリーで、今日日本で広まったアイテム課金ゲーム体系を作り出した先駆け的存在であり、そのノウハウはマビノギにも存分に活かされていることでしょう。
     しかし、ことマビノギに関して言えば、BOT問題の温床となっているであろう当初のゲーム内経済構造から逸脱した運営、すなわちゲーム内経済における通貨の重要性が増すような運営スタイルや、かつてリネージュが犯した過ちを繰り返すかのような処置をとっているわけですが(もっとも、これはネクソンジャパンというよりもネクソン本体のスタイルと考えられますが)、現在のところはマビノギの魅力のおかげかユーザー数は増加傾向にあります。このあたりは、変化を求められるオンラインゲームという土壌において、ほぼ月に1度アップデートを行えているという高い開発力に後押しされているのは言うまでもないでしょう。

     しかし、「質」が問われる時代の中で、今後それが維持できるか、そしてどういった対応をしていくのか。
     ある人は、この度無料化が行われた本国のマビノギを「良い老後のための準備」だと称しました。既にオンラインゲームの寿命が総じてそれほど長くはないと考えている上での発言だとは思いますが、マビノギを好きな1プレイヤーとしては、まだまだ生き長らえてほしいものです。


     さて、そんなわけで、えっらい堅苦しい話になりましたが・・・

     みんなは実際、mabinogiを初めとしたオンラインゲームに費やすお金増えてるのかな??

     俺は環境の変化のせいで減っちゃってるんだけど、前回こういう記事書いた時は、おいらはマビには月3600円くらい使ってるって書いてたけど、今計算すると3000円くらいになってる。他のゲームはほとんど無料ものを無料で楽しんでるので、それらを足しても3500円くらいにしかならないかな。
     むしろ家庭用ゲーム機とかDSやPSPに金使ってるなぁ・・・通勤時間暇だからすぐソフト買っちゃうんだよなぁ(笑
     今日はDSの魔人発売日だし・・・

     ま、自分がどんだけ使ってるかって、あんま考えない人もいるだろうけど、何故これだけの金額を使ったのか、自分の思考をトレースしていくと案外面白いものが見えるかもね。

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    コメント

    そういえば去年書き込んだ記憶が・・・
    覚えてないけどたしか去年は3,700円位だった気がします。

    あの頃より転生周期も長いし、新規キャラも作ってないので減っているはずが・・・・

    なんかペッカやハードDに行くことが多くなったせいか、大容量祝福POTを結構買ってるw
    そんなわけで現在は3,500円前後使ってると思われます。

    ちなみにマビ以外の出費はなし(*^_^*)

    オンラインゲームに使う金額は減ってもいないが増えて無いなあ。
    一方で、飲み代とか他の娯楽の出費は大幅に減ったかな
    その娯楽を減らして浮いた分を、ゲームに回す人も居るんだろうな

    平均使用額が少し増えた、って話だけどアンケート回答者の
    年代別内訳みたいのはどうなってるんだろ?

    きのっぴーさん>
    おー、なんだか同じくらいですのん。
    でも、よくyこう考えると3500円ってのも、けっこうな料金だわなぁと思うわけですよ。


    応龍さん>

    >その娯楽を減らして浮いた分を、ゲームに回す人も居るんだろうな

    ここが大きいんじゃないかなぁって個人的には思ってます。

    数字はアンケートではなく、日本オンラインゲーム協会参加企業の実データから割り出された数字です。
    アンケートよりも精度は高いでしょうが、他人に成りすまして複数アカウントを所有しているケースとかは判断不可能ですから(RMTでのアカウント売買も含め)、実態ではかなり分母は減る=金額が上がるんじゃないかなと言われてます。

    オンラインゲームの利用者内訳だと、約60%が25歳以下。内18歳未満が20%弱。
    性別だと女性客は中間層(20~30)が非常に少なく、二極化してるの対し、男性客はどの世代もほぼ一律。ただ、若年層はやはりPCではなくケータイが主軸なので客単価は安くなってるかなと。

    詳しいデータは・・・現段階では禁則事項です・・・

    私は月1万と決めているけど、実際は2万位かなぁ・・・
    もちろん、マビだけではなくMHFやパンヤで遊んでいるからですが・・・

    一番ガッカリするのが、マビでキャラカードを購入後限定カード販売で課金しなくてはならないとか、パンヤで新ガチャが出たとか。
    購入のタイミングが悪すぎて更に課金するハメになっているってのが一番かもしれません。
    ちなみに今月の使用内容は
    マビサポ1000円、カード6-8枚(カード3枚程購入後限定カードが出たため更に購入したため)、ペット1枚他・・・
    パンヤは先々月当たりに課金してあったのがあるので無し
    MHFは始めたばかりで月額料2000円+3.0アプデトソフト6000円位、専用ゲームパッド他で1万5000円はいくかもしれませんorzOTL

    2万かぁ・・・オレの約6倍ってのはすごいなぁ。
    MHFは面白そうだなぁとは思うんだけど、パッケージソフトってどうもやる気がしないというか、敷居が高く感じちゃうんだよね。
    それにPSUで痛い目みたしなぁww

    私は3週転生もしないので
    (10歳転生して20歳アクセもらうまでたいていそのまま)
    月に使っても1500円かな~。(ナオサポ+転生用カード)
    もう仕事でほとんどINできないとわかってる時期は月0円だし。
    ネトゲやってる友達にきくと、やっぱり3000円以上は
    月に使ってますね。たいてい。
    売ってるものの単価が低いから結構気軽に色々買えちゃいますよね!
    …箱とか?年齢POTとか?

    どちらかというと通勤時間に1時間かかるので
    DSソフトを買うことが多いです。
    でも平日帰り&休日の移動時間にしかやらないので
    (平日行きは大抵寝てる)
    そしてRPGが多いのでやりたいものだけが溜まっていって
    なかなかソフト消化率は悪いですが!

    おお・・・なんという俺。
    オレも行きは寝てて、帰りにDSやPSPやってる。
    てか、DSもPSPもそこだけでしかやってないなぁ。
    やっぱりRPGばっかりだから消化率が
    1ヶ月で1~2本とかそんな調子で消化してるけど、それ以上に買ってるから積んでるのが5本くらいあるなぁ。

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